説明
紀元前4世紀、ケルトの女神モリアンによってアレクサンダーの時代近くに飛ばされたミハエル達。
だがアレクサンダーはすでに暗殺され、ディアドコイ戦争がもう起こってへレスポントスの戦いが始まっている! どうする? ミハエル!
ちょうどいいので、前々から描いてたディアドコイ戦争編を提出します。
100,000万どころがすごいながさになりましたが、歴史ものをきちんと描こうと思ったら、このくらいはいきます。しかも紀元前4世紀だし。量的にはむしろこれがベンチマーク。
エピソード1
ミハエル達は、火明星(ほあかりぼし)のヴァーレンス王国上空に現れた浮遊大陸ティルナノグの調査をし、それも佳境に入っていた。
「パルソロンは疫病で死に絶え
ニュウズは海に飲み込まれ
フィル・ヴォルグはトゥアハ・デ・ダナーンに、神族ダーナ一族にやられ、
フォウォールはいつも暗躍する……
だが最後はミレー族の手に栄光は宿る。
ダーナ神族は神から妖精へと姿を変え、地下に潜る……」
金髪貴族、ミハエルが何かを感知して、歌……とはいかないまでも神話を口にする。そして、
「このあたりで光の騎士ルーが出てくるはずだったんだけどな」
そういうミハエル。サリサが続ける
「光の騎士ルーは去年の夏にアリウスの魔封剣でフラガラッハ封印され、ガエ・アッサルも撃ち落とされ、ウガヤさまにこてんぱんにやられたんだよね。天津日高日子波限建鵜草葺不合命《あまつひこ ひこなぎさたけ うがや ふきあえずの みこと》」
「ウガヤ殿と戦いたい?」
ミハエルがサリサに尋ねる。
「まっさか。自信過剰言われるわたしでもそれほどじゃないって。そこまで行ったら自信2乗じゃない」
オーマイガーの手振りをして、サリサ=アドレット=ティーガーが答え、ホワイトライガーの耳をぴくんぴくんふる。しっぽもうねらせる。
「精霊士団《エレメンタラー》! 迎撃態勢に入れ! ミハエル! 冗談の時間は終わりだ! ヴァーレンス王国勢も気をつけろ!」
と、ブルゴーニュ精霊士団《エレメンタラー》の頭領、筋肉隆々なマンボー=グラノリェルス=ゴメスが部下に注意を促す。
「えっえっ!?」
フェルミンエルフ騎士団のエレナ=オブ=メノーシェは他のエルフと同様アワアワ慌てている。
そこに現れたのは――――
「ああ、感じているさ! マンボーくん。影の王子の気配だ。これは…………」
ミハエル=シュピーゲル=フォン=フリードリヒ公爵は、自分の影を見つめる。彼は車椅子プレイは一時止めた。立ち上がった。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「トゥアン=マク=カリル君。カリルの息子トゥアンくん。はじめまして気さくな転生王子」
ミハエルが先手で挨拶を現れた影に言った。
「はじめまして。大天使ミハエルどの」
影は、というが何も立体化した影というわけではない。金髪碧眼のごくごく普通の青年だ。リュートを持った。
だがトゥアン=マク=カリルはミハエルの影の中から出てきた。
「殺されてえのか鮭が。おにぎりの具にして食べるぞ!」
ミハエルが、大嫌いな大天使呼ばわりされて、メンチ切ってるリーゼントの不良のような顔をして悪態をつく。
「鮭? 人間に見えるよ? ミハエルさん。でもミハエルさんの影から出てきたね、こいつ……忍者?」
ミニ巫女、天馬蒼依がそう口を挟む。
「忍者でも影渡りを使える者はそうはいませんよ…………」
レティチュがうなる。覚えたいのだろう。忍者っぽい技だから。
「ああ、それは……」
トゥアン=マク=カリルが口を開きかける。
が、ミハエルは普通の顔に戻ってそれを遮る。
「こっちで手短に話すわ。トゥアンくん。
詩人の言葉は矢よりも鋭い」
「ふっ警戒心大きいね、ミハエル」
トゥアン=マク=カリルが笑う。
「えっとね蒼依嬢。この王子は元々はきさくな庶民ともざっくばらんに仲良く話す人だったんだけどね。
フォウォールの毒で一族全体が、パルソロン族自体が全滅してね。
それから彼はひとりだ。少なくとも彼の心情的には。
で、鹿、猪、鷹、鮭に変身……どころか転生するんだ。
んで、動物に化けて歴史を見届けるのが彼」
ミハエルは言う。天馬蒼依は疑問を口にする。
「なんで動物に転生すんの? 人間でいいじゃん」
「ごもっともな質問だ」
ミハエルは天馬蒼依を褒める。
「6部族で争いまだやってんの? ティルナノグで。楽園だったんじゃないの? お前らには! ティルナノグって!」
ミハエルが強く質問する。
「どうにも拮抗が崩せなくてね」
トゥアン=マク=カリルがオーマイガーの仕草をしつつ。
「ここで第三次マ・トゥーラの合戦行うつもりか?」
ミハエルは質問する。
「流れ次第では。フォウォール次第では」
トゥアン=マク=カリルが目を細めて言う。
「モリガンは個人的に倒したかったんだよね。あの陰謀企むの大好きな乳神が。トゥアハ・デ・ダナーンなら、ダーナ神族をやっつけるなら手を貸してもいい」
ミハエルが言う。
「ちょっ、ちょっと大丈夫なんですか団長!」
「そ、そうですよ。他の人らの戦争に手を出すんですか? しかも神族ッて……」
クロード=ガンヴァレンが、遅れてサミュエル=ローズが意見を物申す。
「まあまあ。どのみちティルナノグなんて名前の場所に来たなら避けられん流れだから」
ミハエル=シュピーゲル=フォン=フリードリヒ公爵はそれだけ部下に言う。
「お前はキッホルに恨みを抱いていたんだったよな。確か。トゥアン=マク=カリル王子」
「その通り」
「そのキッホルとかいうのが、毒でぱーほろー族? を滅ぼしたの? なんでそんなひどいことをすんの? そのキホーイ! くん!」
天馬蒼依が気楽に聞いてくる。
「いいねそれ。蒼依。これからフォウォールの魔神そう呼ぼっか! キホーイ!」
「キホーイ!!」
天馬蒼依が叫ぶ。
「キホーイ!!!」
桜雪さゆまでノッてきてる。
『キホーイ!!!!』
3人一緒に。アリウスとフレッドがそれを見て笑う。
「あんたら……頭病めそう」
水鏡冬華が呆れる。
「プっ……ぷぷぷ」
エレナ=オブ=メノーシェはそれを見て笑っている。
「あんた、アンなのが旦那で大変だな」
ブルゴーニュ精霊士団《エレメンタラー》の頭領、筋肉隆々なマンボー=グラノリェルス=ゴメスが半眼で水鏡冬華に同情する。
「まあ……もう慣れたし」
げんなりした顔で、腕を両方ともだらーんと前に垂らして、水鏡冬華。
「ミハエル。かなり波乱万丈な人生を歩んできたものよ。はしゃぎすぎるでない」
トゥアン=マク=カリルが言う。
「自分だけが全てを知ってるって思うなよ。シャケ野郎」
ミハエルが凶悪な顔で影の王子トゥアン=マク=カリルにそういう。
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「二手に分かれるのは非効率的だわ」
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サリサ=アドレット=ティーガーが、満足そうに微笑みながら言った。その「ちゃん」付けに、古
ミハエル達は少し前の思い出を思い出していた。
ミハエル=シュピーゲル=フォン=フリードリヒの何気ない提案に、プ







