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幼馴染みの花

幼馴染みの花

Last Updated: 2026-10-20 04:24:21
By: レール
Completed
Language:  日本語4+
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Synopsis

幼馴染との、新たな日々


Chapter1



幼稚園の砂場で、初めて手を繋いだ日から、橋倉則夫と蓬美晴の物語は始まった。


## 第一章:無邪気な日々


「ねえ、則夫くん、このダンゴムシ、おうちに連れて帰りたいな」


五歳の美晴が、小さな手のひらに乗せた灰色の虫を、真剣な眼差しで見つめていた。隣にいた則夫は、少し背が高く、すでに「お兄ちゃん」気質があった。


「ダメだよ、美晴ちゃんお母さんが怒るよ。でもね、明日も一緒に探しに来よう。もっと大きいのを捕まえてあげる」


則夫はそう言って、優しく美晴の手を包み込んだ。二人の母親は幼稚園の送迎で仲良しになり、「則夫と美晴も本当に仲がいいね」と笑い合っていた。


月日は流れ、二人は同じ小学校に入学した。一年生の教室で、偶然にも隣同士の席になったとき、美晴は嬉しさのあまり小さく跳び上がり、則夫は照れくさそうにうつむいた。


毎日一緒に登下校し、則夫は美晴の重いランドセルを持ってあげて、美晴は則夫の忘れ物を何度も注意した。放課後は則夫の家の庭で虫取りをしたり、美晴の家で折り紙をしたり、夏休みには一緒にプールに行き則夫がまだ泳げない美晴に水泳を教えた。そのとき、美晴が則夫の手を必死に握りしめた感触を、則夫は十年経っても忘れられなかった。


「則夫くんがいないと、わたし、ずっと泳げないよ」


「大丈夫、ずっとそばにいるから」


無邪気な約束は、子供時代の特権だった。

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