グーリとシーノ Goori & Sheeno
Synopsis
リスのグーリとシーノはライバル同士。森の中で楽しい競争ばかりしています。
Chapter1
秋の森は、豊かな恵みに満ちています。
けれど、今年の森はどこかおかしな感じです。
地面には、帽子だけになったドングリが寂しそうに転がっていました。
冬眠に必要な木の実が、ほとんど見つかりません。
それは、よそから食いしん坊のイノシシ親子がやって来たからです。
「ちょっと、あんたたちのせいで、全然ドングリが集められないじゃない!これじゃあ冬を越せないわ。どうしてくれるのよ!」
リスの女の子、シーノはイノシシの一家に向かって、文句を言いました。
彼女は気が強く、思ったことをすぐ口に出します。
ツンと尖った鼻先が、怒りでぴくぴくと動いていました。
「ごめんなさいねえ。でも、お腹が空いちゃって」
イノシシのお母さんは、申し訳なさそうに言いました。
しかし、その口は休むことなくクルミをかじっています。
子供たちも、夢中で木の実を食べていました。
謝る気など、まるでないようです。
もうだめだ。ここにいては、冬を越せない。
シーノは、引っ越しを決意しました。
彼女は一番高い木のてっぺんまで、するすると登ります。
そこから森全体を、注意深く見渡しました。
遠くに、ごつごつした岩場が見えます。
その上には、広葉樹の森が広がっていました。
「あそこなら、イノシシたちは簡単には登って来られないわ」
シーノは住み慣れた巣穴に、静かな別れを告げました。
そして、新しい住処を目指して旅立ちます。
木から木へと軽やかに飛び移り、湿った地面を駆け抜けました。
息を切らしながら険しい岩山を登り、ついに目的の森へたどり着きます。
そこは、想像通りの場所でした。
地面には、つやつやと輝くどんぐりがたくさん落ちています。
まさに、どんぐりの楽園です。
さっそく、冬を越すための巣穴を探し始めます。
すると、大きな木の幹に、ちょうど良い大きさの「うろ」を見つけました。
日当たりも良く、雨風をしのげる、最高の場所です。
「ここにするわ」
彼女がそう決めた、その時でした。
シーノは、別のリスの姿を見つけてしまったのです。
(うそでしょ……)
リスは、とても縄張り意識が強い動物です。
自分のテリトリーに他のリスが入ってくると、容赦なく攻撃します。
追いかけ回し、時には噛み付いて、相手を追い出すのです。
「ここすごくいい場所なのに。せっかく最高の巣穴も見つけたのに」
シーノはがっかりしました。
「仕方ない、他を探すか」
彼女がそう思った、その時です。
「やあ!はじめまして、こんにちは!」
相手のリスが、こちらに声をかけてきました。
(……え?好戦的じゃないのね)
「こんにちは。わたし、あっちの森から引っ越してきたの。あなたは、ここの住人?」
シーノは少し警戒しながら、尋ねます。
「うん、そうだよ!ここはドングリがたくさんあって、いい場所だよ。僕はグーリ。よろしくね!」
男の子のリス、グーリは屈託のない笑顔で答えました。彼の尻尾が、嬉しそうに揺れています。
(ああ、よかった)
シーノはほっとして、胸をなでおろしました。
「そう。私はシーノよ。こちらこそよろしく」
すると、グーリは楽しそうな顔で言いました。
「でも、どんぐりは早い者勝ちだからね。いいのが採られても、文句は言いっこなしだよ!」
その言葉に、シーノの負けん気に火がつきます。
「はあ?望むところよ。私のどんぐり集めスキルをなめないでよね!」
こうして、二匹のライバル関係は始まったのでした。
Latest Chapters
ある夜のことです。
秋の森に、冷たい風が吹き荒れていました。
グーリは巣穴の中で、丸くなって眠ろうとしていました。
ふかふかの寝床は、
澄み渡る秋空が、森の木々を青く染めています。
高い梢では、太陽の光が葉を透かし、金色のステンドグラスのようです。
「一番高い
秋の森は、まるでお日さまのシロップに浸かっているように穏やかです。
少しずつ枝が見えてきた木漏れ日が、きらきらと地面に模様を描きました。。
大きな
森のリスたちは、冬に備えて食べ物を地面に埋めます。
元気な男の子のリス、グーリはどんぐりを持って走ります。
つやつやと茶色く







